いつもお世話になっている農業機械メーカーの撮影のため島根県に来ています。偶然にも今年、4月に撮影した短編映画「ヒノイリの風」で訪れた島根県松江市という同じ場所に、今回はお仕事のご依頼で足を運ぶことができた。起業した約10年ほど前、よくやりたい事とやっている事が重なることを求めていたが、今こうして全てが繋がっていることを感じます。この与えられたお仕事に感謝をしながら、何よりも楽しみ、しっかりと返していきたいと思います。撮影最終日、出雲空港に向かう前に立ち寄った、島根最西の日御碕神社下之宮。ここは夜を守護する日沈宮と言われる地。まさに映画のタイトル、「ヒノイリの風」はこの地のことだったのかと、当事者にして後で知るという時系列のシャッフルされた出来事。それだからこそ時空をこえた意識の物語は面白い。

現在制作中の短編映画「ヒノイリの風」のレコーディングのため、愛知県碧南市にある芸術文化センターエメラルドホールへ。素晴らしい作曲を仕上げ、そのスコアを素晴らしい音で記録する作業。この作業で、音に空気が宿り、そこに間に生まれた振動は環境を生きた存在に変える。そのプロセスから、曲に翼がはえるのを体感した。当日、録音を担当してくれたプロデューサーの長江さんは、今回、この映画には、このエメラルドホールを選び、そして素晴らしい、アーティスト、エンジニア、環境という設計で、見事な録音の芸術と哲学を体験させてくれた。素晴らしい楽曲を作ってくださった原田さん、宗田さん。素晴らしい録音をしてくださった長江さん。また、ご協力頂きました皆様に、心より感謝申し上げます。早くこの曲を多くの人に届けたいと強く感じています。

2017年10月4日。中秋の名月。今日の月は昼間でも言葉が出ない程に美しい、銀色の光を放っている。こんな満ちた日は、意識的に感謝と労りを持ち行動したいと思う。そんなことで、日々、全力右回りの仕事をほんの少しだけ左回りへと切り替える時間をとることにして、以前、映画の撮影現場で使用した場所に、感謝の気持ちを持って足を運ぶことにした。それは、これまで前に進むことしか考えてこなかったアクションから、辿った道をきちんと振り返り、そこで得たものをしっかりと理解し、整理する大切な切っ掛けとなった。そして、お礼と報告の時間からは新たな覚悟に繋がる、とても大切な契を得た。大切な人に言われた言葉が頭を過ぎる「子供をどんどんと生むだけではどうしようもない親だね。生んだ子をしっかりと育てる時にこそ、親の成長があるよね」と。今、行動を通して自分自身にもそう思う。前だけを見てきたステージからの変化が必要。思い返せば、昔、都内のデザイン会社に努めていた頃、期限付きで成果物を生み、その後、直ぐに捨ててしまうサイクルに、何かを見失いようになっていた。そして、いつまでも大切に思えるデザインと映像を求めていた。まさに今、同じサイクルにはまりかけていたのかもしれない。しっかりと育てる中で、自らを成長させようと思った。そして、今もまた素晴らしい物語が、様々な流れから始まり出そうとしている。この機会と仲間に心から感謝しながら、この子(物語)が、いつまでも大切に思えるように活動していこうと思う。

仲の良い友達からチェコのツィンバロンバンドコンサートのお誘いをいただき、チェコ共和国大使館ホールへ行ってきました。4人のツィンバロンバンド演奏で、見事にキャラが成立していて、とても素晴らしかった。一人ひとり奏でるリズムと音にあっという間に物語に引き込まれ、気がつくと、なぜだか懐かしく感じる自分がいました。本当に美しい南モラヴィアの伝統的な文化に触れた時間でした。(最後には踊ることになったけどね。笑)今回、聞いた演奏には、戦争の歴史。愛。そしてお酒を交わす仲間との友情があった。そして、バンドの鍵となるツィンバロンは打弦楽器の一種で、とても不思議な魅力と言うか、魔力を感じる音色でした。伝統的な音色には、なぜか耳で聞こえる以上の何かを感じる。さすがチェコだ。自分も子供の頃からチェコのストップモーションアニメーションや人形劇が大好きだった。それは、もしかすると映像だけでなく、そこに奏でられていた伝統的な音色、音そのものに魅了されていたのかもしれない。この国をもっと感じたい。その為に足を運びたいと強く感じた夜でした。

9月11日。今日からアトロは第9期目に突入。2008年、鎌倉の小さなアパートでダンボールを椅子にして始まった映像とデザインの会社。あれから鎌倉を中心に、本当に多くの人と出会い、様々なことを学び、面白い経験をたくさんもらい今があります。これからも、そのご縁を忘れることなく、恩を表現で返していきたいと思っております。私たちはこれからも、映像とデザインを通して、企業の求めるミッションに答えていきます。そして、映画(総合芸術)を通して、自らの生きる意味と喜びを探求していきます。こんなアトロを、今後ともよろしくお願い致します。

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